日常の中の非日常 – LIGHT UP COFFEE 下北沢は、もともと1階が2人席のカフェ兼焙煎所で、2階が倉庫として使われていました。その後、2階まで座席を拡張し、17席の店に改装されました。これは、バリスタのコーヒー体験をより身近でパーソナルなものにしたいというオーナーの願いから生まれたカフェコンセプト「LIGHT UP COFFEE」のデザインプロジェクトの3回目となります。目的は、非日常が日常生活の自然な延長となる空間を作り出すことであり、各フロアで 2 つの異なる体験が提供されます。
1階:バリスタとのFace to Faceのコミュニケーション 2本の通りに面した角地に位置し、台形のフロアプランを最大限に活かした建物です。空間の中央に斜めにカウンターを設置し、通りに面した3つの大きな窓からの景色を眺められるようにした。バリスタを強調し、コーヒーを淹れる過程を間近で楽しめるデザインです。バリスタとお客様の間に自然な会話が生まれ、窓の開口部がカフェと外の活気ある街並みを繋いでいます。カウンターとキッチンは構造用合板で作られており、両方の要素を同等に扱う一貫したデザイン言語に従って、飾り気のない率直なコミュニケーションを体現しています。
職人の技を大切にした2階 明るくダイナミックな雰囲気の1階とは対照的に、2階はコーヒーに集中できる落ち着いた空間。 LIGHT UP COFFEEは製造から抽出まであらゆる段階でクラフトマンシップを重視しています。この献身的な姿勢からインスピレーションを得た 2 階のデザインは、コーヒー作りの芸術性と正確さを反映しています。空間の中央には、ラテアートのグラデーションを思わせる光沢のある漆塗りの大きなテーブルが置かれています。テーブルにはインテリアとその上に置かれたコーヒーカップが映り込み、特別でユニークなコーヒー体験の感覚が高まります。さらに、アーティストBen Nagaokaがブランドのコンセプトやカラーからインスピレーションを得たアートワークを制作し、空間をさらにグレードアップさせた。
建築上の介入を最小限に抑えることで、家具や素材の配置やプレゼンテーションを通じてコーヒー体験を豊かにすることに重点を置いたデザインとなっています。訪れるすべての人にとって、このカフェが日常と非日常が交差する場所でありたいと願っています。